星の見える東京
日記

梅雨入り発表と、『いま、会いにゆきます』

美しい夕焼けだなあ、と思った次の日、朝からしとしとと雨が降り、東京も含め梅雨入りの発表が出された。

当面は雨模様が続くのだろうか、と思っていたら翌日さっそく晴れた。日中は日差しが厳しく、頭上から重くのしかかってくるようだった。

梅雨になると聴きたくなる歌は、くるりの『ばらの花』。くるりは、悲しくてちょっとだけ楽しい雨の匂いがする。

もう一つ、梅雨になると思い出すのが『いま、会いにゆきます』という映画だ。

これは、巧(たくみ)と澪(みお)という若い夫婦と、幼い息子の佑司(ゆうじ)の家族の物語。

巧は田舎町の司法書士事務所で働く。もともと病気を抱え、記憶力が悪かったり、乗り物や人ごみで体調が悪化する。

澪は、佑司の難産もあり、出産以来体調を崩し、出産から五年後の二十八歳という若さで亡くなる。

巧は自身の体の弱さのせいで彼女のことを幸せにできなかったのだと後悔し、佑司も母親が死んだのは自分のせいではないか、と考える。

澪が遺した絵本には、死んだひとは「アーカイブ星」に行き、雨の季節になると帰ってくるとあった。そして、澪の死から一年、梅雨の季節が訪れる。

巧と佑司は澪が帰ってきてくれると信じ、その願いは真実となる。こうして梅雨のあいだだけの三人の暮らしが始まる。

大学時代、この映画をDVDで初めて見たときには涙が止まらなかった。

巧の後悔や罪悪感が痛いくらいに伝わってきた。梅雨のあいだの、澪とのわずかな幸福の日々が、彼らにとっての赦しだったんだと思う。

梅雨になると流れる歌や、思い出す映画があるから、表現は素敵だな、と思う。

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