星の見える東京
日記

台風一過の多摩川

台風一過の多摩川

風を「怖い」と感じたのは、数年前、海から割と近い街に住んでいた頃に味わった台風以来のこと。

昨夜は、幾度も突風が家を揺らし、まるで巨大な怪物が練り歩いているようで、しばらく眠ることもできず。

遠くではサイレンの音が不気味に響いていた。

竜巻注意報が発表され、深夜には停電もあったらしい(気づかなかった)。

風の音を聴きながら、ひょっとして次々家が根こそぎ持っていかれるのではないか、というアニメーションのような映像が浮かび不安だった。

だから、朝、玄関の扉を開けて街がそのままそこにあることに、「偉いなあ」と感動さえ覚えた。

道端には、疲れ果てたように枝葉やどんぐりの実が散乱していた。

近所の金木犀もすっかり散ってしまっただろうな、と思っていたが、まだひっそりと花を咲かせ、優しい匂いを漂わせていた。

今日は台風一過で晴れ渡り、予想では気温も30度を越える真夏日になるらしい。

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