関東大震災と多摩川決壊の日
関東大震災は、1923年(大正12年)9月1日午前11時58分に関東南部を中心に起こったM7.9の大地震です。
地震の揺れや津波、そして火災旋風(強風をともなった火災)の被害によって、死者、行方不明者は10万人以上に上りました。
ジブリの宮崎駿監督『風立ちぬ』の冒頭も、この関東大震災で始まります(『風立ちぬ』予告編)。
狛江市の関東大震災当日の様子が、狛江市の市役所のホームページに載っています。
その日は「八朔(はっさく)の日」で農家は仕事を休み、学校も始業式で子供たちは午前中で家に帰っていたそうです。
まだ残暑が厳しかったため、子供たちは多摩川で泳いだり魚を捕まえて遊んでいました。
すると、突然ゴーッと地鳴りのような音が響き渡り、川面は大きく揺れ、透き通っていた川の水はたちまち泥水に変わりました。
子供たちは慌てて川からあがり、地割れした道を家に向かいます。
屋根の瓦が落ちたり、茅葺屋根の重さに耐えきれなくなった家のなかには傾くものもありました。
ただ、幸いなことに狛江市内は全壊の家も出火もなく、「人畜死傷なし」でした。
東の空は黄色い煙でよどみ、夜になると遠くで真っ赤な炎が上がっているのが見えたそうです(参照 : 狛江市役所)。
狛江には、過去「9月1日」に、もう一つの災害の記憶があります。
それは1974年(昭和49年)9月1日の多摩川決壊です。
https://www.shizen-books.link/%E7%8B%9B%E6%B1%9F%E3%80%81%E5%A4%9A%E6%91%A9%E5%B7%9D%E6%B0%BE%E6%BF%AB%EF%BC%88%E6%B4%AA%E6%B0%B4%EF%BC%89%E3%81%AE%E3%83%8F%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%A8%E9%81%BF/
この昭和の多摩川決壊でも、19戸の家が多摩川に流れるという経済的な被害はありましたが、人的な被害はありませんでした。
今日は、防災の日。
これから先、首都直下型地震や台風などの大規模災害も想定されます。
自然災害は避けられませんが、あらかじめ準備をし、その一つ一つを、支えあいながら乗り切れたらな、と思うのでした。

