狛江のバスケットコート

狛江市内には、無料で使えるバスケットコートが二箇所ある。僕自身が昔バスケをやっていたこともあり、当時は学校の校庭にボールを持ってやっていたものの、たぶん最近は学校の校庭に入ることもできなくなっているのだろうから、こういう場所が地域にあるというのは、ありがたいなと思う。

そのうちの一つは、狛江駅から和泉多摩川駅に向かう道の途中の高架下にあり、背中合わせに二つのバスケットゴールがある(*閉鎖予定)。もう一箇所は、和泉多摩川駅から歩いて十分くらいのテニスコートの隣にある。こちらも、背中合わせにゴールが二つある。ゴールの使用時間は、季節によって違うものの、だいたい日が暮れる頃には閉まる。

コートでは、地元の小学生や中学生がのどかに遊んだり、熱心に練習したり、ときどき近くの幼稚園の園児たちが先生と一緒に駆け回っていることもあり、町の景色に優しく馴染んでいる。

ストリートバスケで思い出すのは、昔少年マガジンで連載していた『Harlem Beat』という漫画だ。バスケ部に所属していたこともあって、学生時代に夢中で読み漁っていた。主人公の成瀬らが、ストリートバスケで力と自信をつけ、高校の公式バスケの大会でも少しずつ活躍できるようになっていく、という物語だった。

僕は天才肌のシューターである澤村が好きで、彼の「父さん、シュパが聞こえねえよ」という台詞は、同じくバスケ漫画の『スラムダンク』で有名な三井の「先生、バスケがしたいです」と同じくらい印象的な言葉だった。

狛江にあるバスケットコートは、あの漫画の世界にあったようなごりごりの「ストリートバスケ」とは違うものの、のどかな空気の漂うコートとなっている。