星の見える東京
狛江の自然

台風後の多摩川・狛江の写真①「河川敷」

台風後の多摩川・狛江の写真①「河川敷」

記録的な被害も想定された超大型の台風19号で、東京都内も各河川が氾濫の危機、かつて「暴れ川」として有名で過去には堤防の決壊による(ドラマ『岸辺のアルバム』にもなった)「多摩川水害(1974年)」の生じた狛江の多摩川も例外ではありませんでした。

満月が近く満潮の影響もあったのか、上流の雨量が激しかったのか、台風がまだ東京に到達する前から多摩川も水位の増加が著しかったように思います。

そして、台風が近づくにつれ、どんどんと水位上昇していった多摩川は、夜には二子玉川付近で氾濫した、という情報も入り、すでに一部で避難勧告の出ていた狛江(和泉多摩川)も、ライブカメラを見ていると今にも溢れそうで、逐一入ってくる情報に神経を尖らせていました。

画像 : AbemaTIMES

雨風は夜遅くに静まりました。台風の目に入った、という話でしたが、なぜかそのままゆっくりと収まっていきました。

避難所では、日付を越えるちょっと前辺りで多摩川沿い以外の方や不安な方以外は帰宅しても大丈夫ということとなり、避難していた市民も続々と帰省。日付をまたぎ、深夜一時頃には多摩川に近い町も避難勧告が解除され、平穏が訪れました。

個人的な感覚としては、昨年の台風のほうが一晩中激しい豪雨の音で恐怖すら覚え、眠れなかった記憶があるのですが、多摩川の流れの勢いや水量はやはりこの台風19号のほうが激しかったように感じました。

実際、翌朝、台風一過の清々しく晴れた日に、台風が去ったあとの多摩川の写真を撮影しに行くと、残っている木もあれば流れていってしまった木もあり、河川敷は一面が砂利で、ずいぶんと姿形が変わってしまっていました。

以下は、台風翌日の狛江の多摩川河川敷と、以前の多摩川の写真の変化の比較です。

河川敷グラウンドで野球(2015年夏撮影)

ここは普段野球のグラウンドや芝生があり、中学生が野球の試合に使ったり、フリスビーなどで遊んでいるひとのいる穏やかな景観があったのですが、全てが濁流に引っぺがされ、裸の砂利道が広がっているだけの寂しい風景が広がっていました。

狛江の多摩川河川敷を象徴する木は、この三本が無事に残っていましたが、下の写真に写っているまっさらな空間には、台風以前には二本の木が立ち、ベンチもあり、カップルが座ったり、散歩中のご老人が休みながら川の流れを眺めていました。僕もときどき座っていました。

二本の木と、右側の小さなベンチ(2018年夏撮影)

多摩川河川敷(2018年夏撮影)

ボート屋さんも避難済みだった模様。また、この写真手前(左側)の見えない部分には、普段は犬たちを走らせるドッグランがあり、実際に見るとその辺もすっかりなくなっていますが、ドッグランは台風のときにあらかじめ片付けてあるようなので、すぐに再開されるかはわかりませんが、おそらく流されたわけでないと思います。

土手の下に立っている河津桜も無事でした。

多摩川50景の一つでもある「狛江の五本松」も、踏ん張って耐えてくれたようです。

木々が流れていってしまったのは悲しいですが、翌日の夜にはもう秋の虫たちが元気に鳴いていました。

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