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コロナと夏の夜の花火

本来なら東京五輪の開会式が行われていたはずの日に、全国各地で花火が打ち上がると言う。人だかりができると問題ということから、花火が打ち上がる場所は非公開となっている。

東京では、三ヶ所ほどで花火が上がるという話は聞いていたから、多摩川のどこか一ヶ所、調布や二子玉川辺りになるかな、と思いながら、夜八時前に何気なく多摩川沿いに向かって散歩がてら歩き出した。和泉多摩川駅を越え、多摩川に向かっていくと、鉄橋下から土手沿いに人々が集まっているのが見えた。普段の花火大会と比べると、だいぶ少なく、数十人ほどだった。その様子に、もしかして狛江で上がるのかな、と期待していたら、誰かがカウントダウンを始め、まもなく綺麗な花火が目の前の河川敷から夜空に向かって打ち上がった。

どれくらいだっただろう、本当にあっという間だった。たぶん数分もなかったと思う。

最後の花火が打ち上がると、集まっていた人たちが拍手をした。鬱屈した感情もあったのか、明るい拍手だった。それから皆、それぞれの家に帰っていった。これくらいの規模で、開催場所も知られず、さっと打ち上がってさっと終わる花火というのもいいなと思う。心が少し元気になった。

上空で響いた火球の音

昨日の深夜、ちょっとだけ作業を進め、それから洗い物を終えた辺りで、突然、誰かテレビでも落としたのかと思うような激しい衝撃音が聴こえた。音は、「ドン」と「バン」の中間辺り、何かが破裂した爆発音とも、何かがぶつかった衝撃音とも取れるようなものだった。キッチンの小窓の外から聴こえたので、なんの心当たりもなく、原因不明の音だった。

不思議なもので、こういう謎の音が聴こえた場合でも、眠かったせいもあってか、脳は、なんだろう、と疑問に思うこともなく、上の階の人か隣の家の人が「何かした」のだろう、何をしたか全く想像もつかないが、この世界には、そういうこともあるものだ、と妙に納得して眠りについた。

今朝、ネットを見ると、どうやら東京や神奈川などで、多くの人がこの爆発音を聴いたらしく、原因は「火球」ではないか、と言われている。ニュースで流れていた映像を見ると、午前二時半頃、確かに上空をまばゆい光の火の玉が降り落ちてくる様子が映っていた。

火球とは、明るい流星のことで、大気中で蒸発してしまう場合もあれば、隕石として地表に落下する場合もあり、昨夜の火球も、その明るさから隕石になった可能性があるようだ。火球の音が聴こえるというのは、とても珍しいということなので、貴重な体験ができたな、と思う。そして、被害がなかったのは、なによりだ。

もし生で火球が落ちてくる様子を目の当たりにし、爆発音が響いてきたら、「あ、世界の終わりだ」という感覚が即座によぎっただろうなと思う。ひとまず、火球が世界を滅亡させることはなく、本日も快晴の空が広がっている。

氷川神社に初詣

狛江の初詣、氷川神社

狛江の家から初詣に歩いて行ける神社を探し、見つかったのが、喜多見の氷川神社。氷川神社は、創建が七四〇年と伝えられているが、室町時代の洪水で古文書が流失し、詳しいことは分かっていない。もともとは多摩川沿いにあったと言う。

氷川神社の付近は、閑静な住宅街だが、二階建ての家々が数多く立ち並び、遠くから見える目印になりそうな建物もないので、まるで迷路や人工の樹海のように入り組んでいる。よほど土地勘がないかぎり、地図を失ったら厳しいことになる。僕も、迷子になって行きも帰りもしばらく途方に暮れていた。

狛江の初詣に氷川神社 狛江の初詣に氷川神社に氷川神社氷川神社氷川神社

入口がちょっと分かりづらいかもしれないが、二ヶ所あり、鳥居のある正面は狛江や和泉多摩川駅から歩いて行った場合、ちょっと奥側になる。

僕が行ったのは二日の正午過ぎだったので、ほとんど混雑することはなく、待ち時間も五分だったが、ピークの時間は昼の一、二時くらいらしく、確かに僕の帰り際には徐々に人も増えてきていた。天気にもよるものの、元日になると参道のほうまでずっと並ぶことになり、三時くらいから混雑も緩和していくようだ。

氷川神社境内は思っていたよりも広く、パワースポットと言われるのも分かるくらい木々も生い茂り、神聖な空間だった。初詣は毎年欠かさず行っているわけでもなく、作法などもすっかり忘れてしまったので、前の人の様子をよく観察しながら参拝した。