月別アーカイブ: 2019年4月

頭に白い“飾り羽”のある鳥

そろそろ桜の時期も終わり、葉桜も増えてきた4月中旬のこと。桜の花びらが風に吹かれて道を転がり、菜の花が川辺に咲いている喜多見の野川沿いを散歩していると、一羽の白い鳥が、川のなかをひょこひょこと歩いていた。

よく見ると、その白い鳥は、なにやら頭の上に二本の白い羽根の髪飾りのようなものをつけ、餌となる小魚を探しているようだった。


人間でも、こういう髪型の人いるな、と思った。おしゃれでもあり、不思議でもある、髪飾りのついた白い鳥。初めて見る。

どうやらこの鳥は「コサギ」という名前の鳥で、シラサギの一種のようだ。コサギは首が長く、脚やくちばしも長いサギの仲間で、主に水辺に生息している。

頭に生えた二本の白い飾りのような羽根は、繁殖期に入ると現れる“飾り羽”で、サギ類はオスとメスの両方に生えるようだ。

主としてディスプレーに適応した鳥類の羽毛の総称。頭上や後頭の冠羽、長いひげ状の羽毛やよく伸びた眉毛びもう、背・胸・わきなどの長い特殊な羽毛、上尾筒や尾の変形物などを含む。飾り羽は、三次性徴として雄で発達しているのが普通であるが、ディスプレーその他の性行動における雌の役割に従って、雌で発達していることもある。(飾り羽|コトバンク」

このディスプレーというのは、鳥類の専門用語で、求愛や威嚇などの際に音や動作・姿勢などによって誇示する行為を意味すると言う。

あの飾り羽で、雄らしさをアピールしているのだろうか。

ちなみに、コサギの繁殖期は4月から8月頃。年に一回の繁殖で、餌は、川の魚や蛙、ザリガニなどを捕食する。

このときも、コサギは熱心に水中を眺めながら歩き、岩陰に何か餌になりそうな生き物でも見つけたのか、くちばしを伸ばすように一生懸命ついばんでいた。

登戸、二ヶ領用水の桜

登戸駅の近くにある桜の名所として、宿河原しゅくがわらの二ヶ領用水がある。ここは個人的にも好きな場所で、桜の時期はぷらっと散歩がてらお花見に行く。小学校の修学旅行で行ったきりだからおぼろげだけど、京都にある哲学の道にも雰囲気が似ているかもしれない。

二ヶ領用水の歴史は古く、江戸時代初期の徳川の命によって作られた用水路で、多摩川から繋がっている。二ヶ領用水という名前は、江戸時代の川崎領と稲毛領にまたがって流れていたことに由来するそうだ。

登戸駅から歩いて10分ほどで着く。ただ、最寄駅は厳密には登戸ではなく、南武線の宿河原駅になり、駅から徒歩すぐの場所を流れている。

二ヶ領用水では、小川沿いの約2キロという距離をたくさんの桜が並び、鳥たちのさえずりや水辺のせせらぎ、小川を泳ぐ鯉など、のどかな自然の世界に囲まれている。夜桜では、提灯が灯り、うっすらと桜がライトアップされる。

川崎市屈指の桜の名所でありながら、意外と穴場でもあり、休日は多少混雑するものの、都心ほど人混みでいっぱいといった印象はなく、ゆったりと桜並木の散歩を堪能できる。

この春も、二ヶ領用水に桜の写真を撮りに行ってきた。僕の場合は、今自分が住んでいる狛江から、多摩水道橋を渡って登戸側の多摩川沿いを下流に向かって歩く。

登戸駅から向かう場合も、いったん多摩川沿いに出ると道順が分かりやすいかもしれない。南武線の宿河原駅からであれば、すぐに着く。

左手に多摩川を望みながら、土手を歩いていく。登戸の多摩川沿いも、歩いていると、ちらほらと桜の木々が土手を彩っている。


途中、夜には河童でも泳いでそうな不思議な池がある。この小さな池ではよく釣り人が天然の釣堀のようにのんびり釣りをしている。


多摩川から、二ヶ領用水の入り口に向かっていくポイント。向こう側に見える対岸が狛江になっている。


この辺りでもお花見をしている人がいる。この道を越えると、二ヶ領用水の桜並木に到着する。手前には、多摩川の資料館でもある二ヶ領せせらぎ館がある。

道路を越え、二ヶ領用水に入っていく。気持ちのいい快晴で、桜もほとんど満開だった。おそらく今週末辺りはまさにピークになると思う。平日だった影響もあり、人は少ないものの、子供たちが遊んでいたり、老夫婦が眺めていたりと、水辺には優しい時間が流れていた。

多摩川に咲く、紅白二色の桜(ないしは桃)の花

多摩川沿いの桜を見ていたら、普通の桜がずっと並んでいるなかに一本だけ不思議な桜があった。

桃色のような白い桜の花に、ぽつんぽつんと赤い花が混ざっている、紅白二色の桜だ。

紅白に咲くことを「源平咲き」と呼ぶそうだ。源平咲きとは、源氏の旗が白、平氏の旗が赤であったことに由来し、基本的に桜ではなく、桃や梅、椿などに見られると言う。

特に、源平咲きはハナモモという桃の花で見られ、桜では、「可能性として存在の否定はできない」といった程度のようだ。人為的に接木したわけでもなく、突然変異らしく、未だに仕組みは分かっていないと言う。

桜がそれほど可能性として少ないなら、この花も、桜ではなく、梅や桃の類なのかもしれない。

また、源平咲きと言うと、主に「赤い花のなかに白い花が少し混じる」というもので、「白い花に赤い花が混じる」ということはないようだ。

でも、写真にもあるように、僕が見た二色の花は、白い花が主で、そのなかに赤い花が混じっていた。

この二色の花が咲いていたのは、登戸の多摩川沿いの土手を二ヶ領用水に向かって歩いていく途中で、この辺りは綺麗に桜が並んで咲いているから、てっきり桜だと思い込んでいたし、特徴を見てもやっぱり桜のような気もする。

いったいなんの花だろう。