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狛江ときつつき

狛江には野生の生き物がたくさんいる。東京の都心からそれほど離れていない地域でもこんな場所があるんだなと驚くほどだった。

前に住んでいた街では雀を見ることさえもあまりなかったから、通りを雀がぴょんぴょんしているだけでも和む。それから、これまで見たなかでは、たぬき(ハクビシンかもしれない)の親子、蛇、カブトムシ、うぐいすなどがいる。

また、最近多摩川沿いの公園を歩いていたら、コンコンコンと金槌で小さな釘を叩くような音が聴こえてきた。一瞬、誰かが日曜大工でもしているのかなと思ったけれど、耳を澄ますと、音がするのは頭上からだった。

よく見ると、木の太い枝にとまっている小さな鳥が枝をつつくたびにその音は鳴っていた。

木をつつく鳥。もしかして、きつつきなのかな、と思った。狛江でも、今まできつつきは見たことがなかったので、こんなところにきつつきなんているのかなと疑問だったし、その鳥がきつつきなのかもよく分からなかった。

また、きつつきの木をつつく音は、結構大きく響くイメージだったけれど、僕が聴いたのは、囁きのような控えめで小刻みな音だった。

ただ、調べてみると、東京都内では世田谷区や狛江でも、きつつきの一種の「コゲラ」という鳥が見られるようだ。

コゲラは日本で一番小さなきつつきで、体長は15センチ。市街地から河川、森林などに生息しているそうだ。見掛けたのは多摩川沿いの西河原公園という春は桜も綺麗で小さな池のある場所だった。

あの木をつつきながらコンコンコンと鳴っていたのは、コゲラだったのかなと思う。

多摩川の河原や土手に咲く紫の花

桜もすっかり葉桜となり、数多くの花々が咲いている初夏。緑葉の揺れる風が心地よく、多摩川でも色とりどりの花や野草が咲いている。

5月頃に多摩川を散歩していると、河川敷や河原に紫色の花を見かける。

調べてみると、多摩川の河原に咲いているこのぶどうのような紫の花は、「ナヨクサフジ」という名前の花だった。

開花の時期は5月から8月。ナヨクサフジと似たような花で、在来種のクサフジがあり、ナヨクサフジは食べられないが、クサフジのほうは食べられると言う(クサフジは、食べる際には、天ぷらや酢の物、和え物、炒め物などにするそうだ)。

ただ、僕が撮った写真の花が本当にナヨクサフジなのかどうか、正直自信はない。一般的に、ナヨクサフジとクサフジでは、ナヨクサフジのほうが紫色が濃いそうだ。

確かにクサフジの画像を見ると、写真に撮った花のようにくっきりとした紫ではなく、もう少し淡い色をしている。色で言えば、多摩川の河原に咲いていた紫の花は、ナヨクサフジのほうではないかと思う。

それから、シロツメクサ(クローバー)によく似たピンク色に近い紫の花も咲いていた。

この花は、そのまま「アカツメクサ」「ムラサキツメクサ」「レッドクローバー」などと呼ばれる。ふんわりと丸く、柔らかい風合いが可愛い。

アカツメクサは、もともとはヨーロッパや西アジア、北西アフリカが原産で、牧草用としてシロツメクサと一緒に明治以降に日本に輸入されたようだ。

開花時期は5月から8月。食用ではハーブの素材として使用されることも多く、アカツメクサの生育地は、草地や道ばた、川の土手などだが、多摩川の土手ではシロツメクサのほうがよく見るように思う。

頭に白い“飾り羽”のある鳥

そろそろ桜の時期も終わり、葉桜も増えてきた4月中旬のこと。桜の花びらが風に吹かれて道を転がり、菜の花が川辺に咲いている喜多見の野川沿いを散歩していると、一羽の白い鳥が、川のなかをひょこひょこと歩いていた。

よく見ると、その白い鳥は、なにやら頭の上に二本の白い羽根の髪飾りのようなものをつけ、餌となる小魚を探しているようだった。


人間でも、こういう髪型の人いるな、と思った。おしゃれでもあり、不思議でもある、髪飾りのついた白い鳥。初めて見る。

どうやらこの鳥は「コサギ」という名前の鳥で、シラサギの一種のようだ。コサギは首が長く、脚やくちばしも長いサギの仲間で、主に水辺に生息している。

頭に生えた二本の白い飾りのような羽根は、繁殖期に入ると現れる“飾り羽”で、サギ類はオスとメスの両方に生えるようだ。

主としてディスプレーに適応した鳥類の羽毛の総称。頭上や後頭の冠羽、長いひげ状の羽毛やよく伸びた眉毛びもう、背・胸・わきなどの長い特殊な羽毛、上尾筒や尾の変形物などを含む。飾り羽は、三次性徴として雄で発達しているのが普通であるが、ディスプレーその他の性行動における雌の役割に従って、雌で発達していることもある。(飾り羽|コトバンク」

このディスプレーというのは、鳥類の専門用語で、求愛や威嚇などの際に音や動作・姿勢などによって誇示する行為を意味すると言う。

あの飾り羽で、雄らしさをアピールしているのだろうか。

ちなみに、コサギの繁殖期は4月から8月頃。年に一回の繁殖で、餌は、川の魚や蛙、ザリガニなどを捕食する。

このときも、コサギは熱心に水中を眺めながら歩き、岩陰に何か餌になりそうな生き物でも見つけたのか、くちばしを伸ばすように一生懸命ついばんでいた。