狛江のカブトムシ

狛江市内の住宅街を歩いていると、ときどきカブトムシを目にする。別にカブトムシを探しに出かけたわけではないけれど、先週も、夜道を歩いていたら街灯に照らされた歩道をカブトムシがゆっくりと歩いていた。

僕はその場にしゃがんで、少しのあいだそのカブトムシを眺めていた。カブトムシは、のそ、のそ、と歩道の端から端まで渡り終えた。

狛江でカブトムシを初めて見たときは、東京で、しかも多摩川の緑豊かな場所ではなく、こんな普通の住宅街にまでカブトムシがいるんだと驚いた。

たまたま迷い込んできただけかもしれないし、しょっちゅう見るというわけでもないけれど、ここでいるなら、多摩川の河川敷の深い場所なら、まだまだカブトムシやクワガタがたくさんいるのかもしれないなと思う。

カブトムシの出没地域について調べてみると、どうやら多摩川だけでなく、小田急線沿いで言えば成城学園前の成城三丁目緑地や砧公園もカブトムシやクワガタの採集スポットになっているようだ。

東京でも割と自然が残っているところがあるのは、住んでみての発見だった。

狛江のTSUTAYAが閉店

先々週くらいに通りかかったとき、狛江駅からすぐ近くのTSUTAYAがもうすぐ閉店になると知った。

僕自身、ここのTSUTAYAはよく利用していたし、ふらっと立ち寄って音楽や映画のラインナップを眺めていることもあったので、閉店の貼り紙を見たときは残念だった。とは言え、正直映画離れやネット配信で見ることが多くなっていたことも事実で、時代の流れとしては仕方がないことなのかもしれない。

狛江駅のすぐ隣と立地がよかったことに加え、漫画のレンタルも行なっていたのでとても重宝していた。出入り口には、「二十年間ありがとう」という張り紙もあった。よくカップルや子連れの夫婦が一緒に作品を眺めながら選んでいる光景も見られたので、きっとあの場所にはたくさんの人たちの思い出も詰まっているのだろう。

ちょっと前には、狛江駅南口の小さな古本屋が閉店、そしてTSUTAYAも閉店ということで、文化的に寂しくなるなと思う。

それから少し経ち、閉店直前に、再び店の前を通ったら、閉店セールが行われていた。店内に入ると、もうDVDのコーナーは空っぽで奥には入れないようになっていた。空っぽの棚が寂しかった。手前には、CDがアルバムもシングルも混在して棚に並び、どれも一枚100円だった。漫画コーナーでも、漫画が一冊20円になっていた。物品も安く、イヤフォンやDVDプレイヤーがだいぶ割引されていた。

もう二度と訪れることはないし、何か一つ買おうかなと、漫画コーナーをうろうろと歩いた。せっかくだから読んだことのない、知らない漫画を選ぼうか。意外とここで選んだ漫画で、人生に大きな影響を与える言葉と出会えるかもしれない。

そんなことを考え、タイトルや表紙を眺めながら歩いた。でも、閉店セールが始まってから一週間くらい経っているせいか、残っているものはあまりなく、結局何も買わずに店を出た。

狛江の桜

狛江の桜も、もう満開の時期は終わりに近く、多摩川沿いは休日で花見客は多かったけど、桜はだいぶ散り始めていた。

桜に関しては、去年よりも元気がないような気がする(もしかしたら、この数年がとりわけ元気がよかっただけなのかもしれない)。昨年は、植物の生育がよく、生命力で溢れ、桜もものすごい桜吹雪が夢の世界のように舞っていた。

でも、今年はどこか弱々しく、よく言えば、優しいような印象だ。

この時期には、例年、狛江市が主催する「こまえ桜まつり」というお祭りが行われる。今年は四月一日。これまで行ったことはなかったけど、ちょっとだけお祭りの会場を歩いてみた。

狛江で桜と言うと、多摩川沿いがとても綺麗だけど、お祭りはその多摩川近くの根川さくら通りで行われ、桜の木々の下に屋台が並び、催し物が開催される。規模としては決して大きくはないものの、お花見客の買い出しも含め、大勢の人で賑わっている。

僕が立ち寄ったときには、ちょうど小学生くらいの女の子たちが、長縄を使ったストリートダンスのパフォーマンスを披露していた。リズミカルな音楽に合わせ、縄をまわす子と跳ぶ子がくるくると変幻自在に入れ替わっている様子に、思わず見とれた。

もともとダンスのような身体表現に憧れがあったこともあり、感動のあまり思わず涙が出そうだった。

桜の季節も、もう終わり。これから梅雨までのあいだは、しばらくのどかな春の陽気が続くのだろう。