住人が撮る、和泉多摩川の日常と名所
狛江の住人が撮影した街並みの写真をもとに、日常や名所に触れていくシリーズ。
小田急線の狛江駅周辺の街並みを写した写真に続き、今回はお隣の駅、和泉多摩川駅周辺の写真とともに紹介したいと思う。
和泉多摩川駅は、狛江駅よりさらに規模が小さく、一日の平均乗降人数は、約16000人ほどで、この人数は増減を繰り返しながらも平成元年から変化はない。
ちなみに、狛江駅の一日乗降人数は、平均47000人である。
和泉多摩川駅前
まずは、その和泉多摩川駅から紹介したいと思う。
和泉多摩川駅
この写真は、駅の西口改札から、北口のほうに出た際の駅前の光景で、駅前にはコンビニやバス停、タクシー乗り場がある。
和泉多摩川駅の写真と言えば、この外観で見ることが多いと思う。
和泉多摩川駅周辺
駅前と言っても、ぽつぽつとお店があるくらいで、人で溢れるということは日常的にはなく、和泉多摩川駅としては平常運転の静けさである。
和泉多摩川駅、東口
和泉多摩川駅の東口改札は、より閑散としている。この出口を出ると、正面にスーパーがある。
和泉多摩川駅前のスーパー「ニューヤヒロ」
駅前のスーパー「ニューヤヒロ」は、和泉多摩川の住人たちで夜を中心にぼちぼち賑わっている。
また、駅近くのコンビニは、正面のファミリーマートと、ちょっと歩いたミニストップがある。
和泉多摩川商店街
次は、和泉多摩川駅の西口改札を出たあと、南口からすぐ、歩いて1分もかからずに入ることのできる和泉多摩川商店街である。
商店街には、昔ながらの雰囲気漂う八百屋さんや床屋さんの他に、蕎麦屋や居酒屋、マッサージ店、ドラッグストア、100均などがある。
和泉多摩川商店街
和泉多摩川商店街の八百屋さん
商店街は、ものすごい賑わっているわけでもないが、だからと言って寂れているわけでもなく、ほっとする空気が流れている。
漫画や映画で人気の『ソラニン』でも、この和泉多摩川商店街が舞台の一つとして出てくる。

多摩川
和泉多摩川駅から、徒歩で2、3分もすれば、ほどなく多摩川に着く。
狛江や和泉多摩川には、あまり大々的な観光地はないものの、この多摩川は、もし旅行などで訪れた際には訪れてほしい、のどかで綺麗な風景が広がっているおすすめのスポットだ。
映画やドラマの撮影もよく行われ、先ほども触れたように、多摩川河川敷や商店街、近隣のアパートは、映画『ソラニン』のロケ地としても有名である。
雨上がりの多摩川河川敷とグラウンド
多摩川河川敷のドッグランと河津桜
和泉多摩川駅舎と街並み
多摩川沿いにある狛江高校
狛江の多摩川は、多摩水道橋を隔てて、二子玉川方面(上で紹介した写真)と調布方面(これから紹介する写真)でも少し表情が違うので、散歩をしたら、それぞれの風景が堪能できる。
特に調布方面は、遠くに富士山が見え、春は桜が綺麗に咲き誇る。
また、花火のシーズンには、少し距離は離れるが、穴場的に、調布と世田谷の花火大会を見ることもできる。
多摩川
多摩川から見る空は広く、ゆっくりと呼吸ができる。朝の散歩にもいいし、ランニングや犬を連れて歩いている人も多い。
多摩川の土手と狛江高校のグラウンド
多摩川の土手の裏手には、狛江高校があり、グラウンドでは野球部が練習をしている。
この辺りで、春にはときおりウグイスの鳴き声も聴こえ、もうちょっと歩くと、主に多摩川の対岸からしょっちゅうさえずりが聴こえてくる。
多摩川の土手、春は桜が綺麗に並ぶ
調布方面の多摩川の土手は、春になると桜が綺麗に咲き、花見の名所としても知られる。

と言っても、あまり大勢の花見客で溢れかえるほどでもないので、のんびりとお花見したい人にもおすすめだ。
また、写真の右手側に降りていくと、同じく桜が綺麗で、アメンボなども泳いでいる池があり、ほどほどの広さの広場やベンチもある西河原公園がある。
狛江の五本松
狛江の五本松は、多摩川50景や、新東京百景にも選ばれる名所で、時代劇のロケ地としても使われる。
僕も、以前、ドラマの撮影をしている場面を見たことがあり、某有名な芸能人や撮影スタッフ、エキストラとして映っている人たちもいた。そもそも狛江の多摩川近辺は、割と頻繁に撮影している。
五本松の辺りは、のどかで日陰もあるので、休日はレジャーシートを引いて、ピクニックをしている人を見かけることもある。
夕暮れどきの多摩川
この地は、古くから洪水に悩まされながら、一方では水の恩恵も受けるなど、多摩川と共存してきた。そのため、多摩川のすぐ裏手に、水の神様を祀ってある水神社がある。
水神社
また、多摩川近くの道を住宅街に入っていくと、多摩川を詠んだ万葉の和歌の記された万葉歌碑がある。
歌碑には、「多摩川にさらす手づくりさらさらに何ぞこの児のここだ愛しき」という万葉集の和歌が刻まれている。
現代語訳すれば、「多摩川にさらしている手作りの布のように、ますます、なんてこの子はこんなにも愛おしいのだろうか」という意味で、作者は不明とのこと。

この愛おしい児というのが、女性のことなのか、それとも子供のことなのか、というのは諸説あるようだ。
万葉の歌碑
万葉の歌碑
狛江市内は一本入ると住宅街
この和歌が狛江で詠まれたものと伝えられていることから、多摩川の近くに石碑が建てられている。
この通りも、春は桜並木が美しい景色
和泉多摩川のバスケットコートとテニスコート
和泉多摩川駅から、歩いて5〜10分ほどの場所に、無料で使えるバスケットコートがある。
ときおり見える畑
